
僕ら× 1st.
第10章 修旅 --Khs,Ior,Mkt
「あっ、伊織君!マコ?」
呼ばれてそちらを向くと、花野と康史、由奈、ヨーダ、他何名かがレンガ造りの橋の下で雨宿りをしていた。
不満気だった速水が笑顔に切り替わり、花野の元に駆け寄る。
「タオル、タオル!風邪引いちゃうよ?」
花野が急いで自分のリュックからタオルを取り出して、速水にかぶせて拭き始める。
「お前、濡れると色気出るな」
その様子を見ていた康史の軽い台詞に「何を言ってんのよ?」と、速水を確認するも、一瞬アル先パイに見えてドキッとした。
今のは何のトリックよ?
そんなわけないじゃない、と自分を諌める。
「伊織、着替えたほうがいいよ?替えのシャツないの?」
「うーん。そうだな…」
ヨーダに促されて速水がパッとシャツを脱ぐと、花野が赤くなって目を反らす。
それに気づいた速水は、ニヤケた顔で彼女を覗き込んだ。
「花野、どしたー?」
ったく、エロ男爵め。
「やだ、伊織君。早く拭いて、服を着て?」
うつむきがちに速水にタオルを渡す。
「宮石って、何で今更照れてんの?俺もあんな反応されてみたいな」
シャイな花野を見て、康史が私に注文をかけるから、「そうね」と返すも、弟の分も見慣れている私には難しいなぁ。
って、花野にもお兄ちゃんいるよね…。
花野はビニール袋をゴソッと出してきて脱ぎ捨てられた濡れシャツを緩めに絞って入れ、小さく折り畳んで着替えを済ませたヤツに渡した。
一時的な雨だったらしく、私たちは集合場所を目指して歩く。
速水は花野と手を繋いで、彼女の足元を注意する。
康史と手を繋いだ私だけど、速水のエロアホがムカついて仕方ない。
世界一私と合わない男が、理想のアル先パイと重なるだなんて!
呼ばれてそちらを向くと、花野と康史、由奈、ヨーダ、他何名かがレンガ造りの橋の下で雨宿りをしていた。
不満気だった速水が笑顔に切り替わり、花野の元に駆け寄る。
「タオル、タオル!風邪引いちゃうよ?」
花野が急いで自分のリュックからタオルを取り出して、速水にかぶせて拭き始める。
「お前、濡れると色気出るな」
その様子を見ていた康史の軽い台詞に「何を言ってんのよ?」と、速水を確認するも、一瞬アル先パイに見えてドキッとした。
今のは何のトリックよ?
そんなわけないじゃない、と自分を諌める。
「伊織、着替えたほうがいいよ?替えのシャツないの?」
「うーん。そうだな…」
ヨーダに促されて速水がパッとシャツを脱ぐと、花野が赤くなって目を反らす。
それに気づいた速水は、ニヤケた顔で彼女を覗き込んだ。
「花野、どしたー?」
ったく、エロ男爵め。
「やだ、伊織君。早く拭いて、服を着て?」
うつむきがちに速水にタオルを渡す。
「宮石って、何で今更照れてんの?俺もあんな反応されてみたいな」
シャイな花野を見て、康史が私に注文をかけるから、「そうね」と返すも、弟の分も見慣れている私には難しいなぁ。
って、花野にもお兄ちゃんいるよね…。
花野はビニール袋をゴソッと出してきて脱ぎ捨てられた濡れシャツを緩めに絞って入れ、小さく折り畳んで着替えを済ませたヤツに渡した。
一時的な雨だったらしく、私たちは集合場所を目指して歩く。
速水は花野と手を繋いで、彼女の足元を注意する。
康史と手を繋いだ私だけど、速水のエロアホがムカついて仕方ない。
世界一私と合わない男が、理想のアル先パイと重なるだなんて!
