
僕ら× 1st.
第10章 修旅 --Khs,Ior,Mkt
「花野の写真を撮ってたんだって?」
むしゃくしゃした頭で横の康史に尋ねる。
Fri.男の発言を信じたわけじゃないけど、不倫と思われるようなことがあったの?
「あ、そうだよ!速水のかわりに撮ってやったぞ?速水は茉琴の撮ってくれた?」
快活に康史は話す。
ごめん、少しだけあなたのこと疑っちゃった。
「え…。悪ぃ、思いつかなかった」
私にカメラを向けるなんて、そんなの頼まれたって速水は嫌なんでしょ?
私だって、あんたの構えるカメラに愛想笑いもできやしないし!
と、心の中で毒づく。
「はーい。宮石の写真、1枚70円で誰かに売ってやる」
そのビミョーな金額設定は何?
「悪かったよ。データも全部買ってやるから」
と、最高額のお札を一枚、ポケットから出して見せる。
驚いた花野が丸い目を一層丸くして速水を覗く。
由奈とヨーダはひそっと何か言い合っている。
お?少しは進展したか?
「俺、いい商売思いついた!」
チロッと舌を出し、「釣りは後な」と言って速水の手から奪う康史。
「ふざけんなよ。お前は自分の彼女を撮っとけ」
写真押し売りに成功した康史がサラッと書いた領収書を確認した速水は、パンツの後ポケットにその紙切れをしまいこんだ。
むしゃくしゃした頭で横の康史に尋ねる。
Fri.男の発言を信じたわけじゃないけど、不倫と思われるようなことがあったの?
「あ、そうだよ!速水のかわりに撮ってやったぞ?速水は茉琴の撮ってくれた?」
快活に康史は話す。
ごめん、少しだけあなたのこと疑っちゃった。
「え…。悪ぃ、思いつかなかった」
私にカメラを向けるなんて、そんなの頼まれたって速水は嫌なんでしょ?
私だって、あんたの構えるカメラに愛想笑いもできやしないし!
と、心の中で毒づく。
「はーい。宮石の写真、1枚70円で誰かに売ってやる」
そのビミョーな金額設定は何?
「悪かったよ。データも全部買ってやるから」
と、最高額のお札を一枚、ポケットから出して見せる。
驚いた花野が丸い目を一層丸くして速水を覗く。
由奈とヨーダはひそっと何か言い合っている。
お?少しは進展したか?
「俺、いい商売思いついた!」
チロッと舌を出し、「釣りは後な」と言って速水の手から奪う康史。
「ふざけんなよ。お前は自分の彼女を撮っとけ」
写真押し売りに成功した康史がサラッと書いた領収書を確認した速水は、パンツの後ポケットにその紙切れをしまいこんだ。
