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僕ら× 1st.

第11章 サマサイド --Ior,Thk

その後、柊兄が入ってきた。

「よお、伊織。大人になったか?」

「柊兄、そればっか」

2人揃ったので、お土産を渡す。
彼女と選んだ水族館仕様のマスキングテープ。
何かに使うだろ。
柊兄の姉貴2人分も、ついでに柊兄に渡す。

進展はあった。
けど、言っていいのか迷う。

彼女のほっぺと耳にキスをした。

なんて、僕にとっては大いなる前進だけど、柊兄には笑われるだけだし。
アル兄を中途半端に落ち込ませるだけだし。

「挨拶じゃねぇか。で、どうだった?」

「抱いたよ。ずんぐりむっくりなアザラシちゃんを」

するとお決まりの悪ふざけがスタートする。

「げ、イオ。ついに獣とヤったか」

「お前、あの身体のどこに欲情したんだ?」

「俺、オスとメスの違いもわかんねぇ」

「人間とアザラシって、人魚みたいな子どもができるのか?」

はいはい。
自宅に帰って来たって感じがするよ……。

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