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僕ら× 1st.

第11章 サマサイド --Ior,Thk

***

7月に入り、あと2週間で夏休みという今日この頃。
ある中休みに小津が週末の提案をして来た結果、僕は花野の寝顔を入手し、4人で農業公園にいる。

ぶどう狩りをしてBBQのあと、しばし歓談。

「小津、この後は滝沢と2人でどっか行けよ?」

滝沢はログハウスな建物に、花野は原っぱを歩く巨大な亀に夢中…。

のんびりすぎるほどゆっくり歩く花野を視界に入れながら、もうそろそろ彼女と2人だけで散策したくなる。

「うちは、花野と遊ぶって言ったら親はお金出してくれるのよ」

「そんなの別々に行動したっていいだろ?また、帰り時間決めときゃ。お前、これから先ずっとこんなことする気か?」

「バレたらどうしてくれんのよ!」

「知るか」

そんなこと言って、親から貰った金を滝沢とのホテル代に当ててるんだろ?

「ねぇ、速水はやっぱりまだなの?」

「幸せすぎたらお前に蹴られるからな」

「花野はあんたのこと、好きよ?」

「……ん」

最近は素直にそう思う。
晄志と小津のおかげだな…。

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