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僕ら× 1st.

第11章 サマサイド --Ior,Thk

と、プールの端にあの2人を確認する。
小津を膝に乗せた滝沢の手は、確実に相手の胸の上を動いている。
あいつの指2~3本、小津の水着の中に入ってるよな…。

あいつら、公共の水中で何してんだよ…。
いちゃいちゃぶりが丸見えなんだよ。

かといって、こちらに気づいてないあいつらに大声で知らせるわけにもいかないので、ほおっておいた。
係員も見逃してるみたいだし。

波発生プールに花野を引き入れ、両手を繋いでたゆたいながら、時々波に煽られたと見せかけてひき寄せた。
そんな僕の意図をわかっているのか、花野は照れながら話す。

「ワルツみたい~」

「ナチュラルターン~ホイスク!」

「きゃー」

ホールドして花野と見つめあいながらめちゃくちゃな足元で踊る。

ふふ…楽しいね、花野。

来年は、本物の恋人として連れてきたいな…。

いつもよりフワフワとした気分の帰り道。
待ちきれない様子の滝沢&小津とは、行動を別にした。

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