テキストサイズ

僕ら× 1st.

第11章 サマサイド --Ior,Thk

暫く彼と抱き合っていた私は、枕元パネルのデジタル時計に飛び起きる。

19:05!
アカンっ‼

電車の乗り継ぎがスムーズでも、家に到着するのは20時を回る。

「シャワーは帰ってから家で入るからいいよ」

手早く着替えて、ホテルから手を繋いで小走り。

「サマフェス、見に行くから頑張れよ」

「うん。トチらないよう祈ってて」

乗換駅で彼と別れて1人、電車に揺られる。

お母さんへの言い訳は……サマフェス準備で遅くなっちゃったってことにしとこう。

帰宅した私を待ち構えていたお母さんだけど、予想通りに許してくれた。

「サマフェス楽しみやね。その頃はお盆前の繁忙期やで、お父さんと私は残念ながら行けへんけど」と謝ってくれる。

ウソついてごめんなさい……。

レモンスフレで空腹は感じなかったけれど、夕飯は残さず食べられた。

お風呂でちゃぽんと回想する。
サト……1か月後の約束をしてくれた。
この先もずっと一緒にあなたといたいな。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ