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僕ら× 1st.

第12章 夏鍋パ --Hzm

「花野!あれ?ワンピースは?」

リィが妹に気づいて駆け寄ってきたので、自然とあとの3人も加わる。

「うん。楽屋裏で裾にグリスがついちゃって」

「そっか…似合ってたから、シミにならないといいけど」

さも残念そうに答えるリィに、マコちゃんが話しかける。

「あ、そうだ!あんたの麗しのお兄様分たちも来てたよー。終わったらサッと帰っちゃったけど。生私服めちゃカッコよかったー!ホント、全っ然似てないよね」

お兄様分?
リィの兄貴かな?…会いたかったな。

「え?速水のお兄さんって、こちらのご立派な、じゃないの?」

"ご立派な、"って何だ?
先程の会話を聞いたばかりの俺も、"見たことないだろ?"と突っこみたくなった。

と、マコちゃんに訂正された女のコは俺を見つめてくる。

「そっかぁ、花ちゃんのチェロのお兄様。ウワサどおりセクシーでカッコいい……」

そう言われるのは嬉しいけど、……。
このコ、ヨーダの気を引きたくて、こんなこと言ってる?

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