
僕ら× 1st.
第12章 夏鍋パ --Hzm
買い物を済ませて宮石家に辿りつく。
「はぁ、宮石ってお嬢様だったんだな」
玄関先で依田が家を仰ぎみる。
「さ、どうぞ」と促すと、「お邪魔しまーす」と、2人は入っていく。
リビングでは2つの鍋がグツグツ煮えていた。
買ってきた食材を妹に渡し、兄貴とともになんちゃって鍋奉行を始める。
リィは依田の前と、その左を"自分と花野の席"と確保して、アイランドキッチンで野菜を洗う妹のもとに戻っていく。
俺はできあがりを器に盛りながら、左横壁際に座った依田に声をかける。
「花野が迷惑かけてない?」
「いえ。あっちの2人のほうが問題ですから。特に流浪人」
と、みんなのグラスにお茶を注ぎおえて俺の右横に座ろうとしているマコちゃんと、そのむかいの竹崎ちゃんに一瞬視線を向ける。
流浪人って…ポニーテールの竹崎ちゃんか?
「すごい個性的だよな」
「同じサッカー部なんです。もう男子張りのプレッシャーかけますよ」
「それは頼もしいな……呼んでるけど、いいの?」
竹崎ちゃんが、リィが空けている妹の席に依田を手招きしている。
「いいんです。俺はここに座るんです。あ、ありがとうございます」
依田の器によそって渡す。
「こらー、無視すなっ。ソーロー野郎!」
「あいつ、どう扱ったらいいでしょうか?」
竹崎ちゃん側の端で煮込み具合をチェックしていた兄貴は、竹崎ちゃんと依田を見て、マコちゃんに何か声をかけている。
「……2人はつきあっているの?」
きっと、兄貴もこう尋ねているに違いない。
「はぁ、宮石ってお嬢様だったんだな」
玄関先で依田が家を仰ぎみる。
「さ、どうぞ」と促すと、「お邪魔しまーす」と、2人は入っていく。
リビングでは2つの鍋がグツグツ煮えていた。
買ってきた食材を妹に渡し、兄貴とともになんちゃって鍋奉行を始める。
リィは依田の前と、その左を"自分と花野の席"と確保して、アイランドキッチンで野菜を洗う妹のもとに戻っていく。
俺はできあがりを器に盛りながら、左横壁際に座った依田に声をかける。
「花野が迷惑かけてない?」
「いえ。あっちの2人のほうが問題ですから。特に流浪人」
と、みんなのグラスにお茶を注ぎおえて俺の右横に座ろうとしているマコちゃんと、そのむかいの竹崎ちゃんに一瞬視線を向ける。
流浪人って…ポニーテールの竹崎ちゃんか?
「すごい個性的だよな」
「同じサッカー部なんです。もう男子張りのプレッシャーかけますよ」
「それは頼もしいな……呼んでるけど、いいの?」
竹崎ちゃんが、リィが空けている妹の席に依田を手招きしている。
「いいんです。俺はここに座るんです。あ、ありがとうございます」
依田の器によそって渡す。
「こらー、無視すなっ。ソーロー野郎!」
「あいつ、どう扱ったらいいでしょうか?」
竹崎ちゃん側の端で煮込み具合をチェックしていた兄貴は、竹崎ちゃんと依田を見て、マコちゃんに何か声をかけている。
「……2人はつきあっているの?」
きっと、兄貴もこう尋ねているに違いない。
