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僕ら× 1st.

第12章 夏鍋パ --Hzm

「一体、何飲んだんだよ?」

リィは再び目を閉じた妹のほっぺを優しくつつきながら、ため息を吐く。

「いつの間に?お茶とジュースしかテーブルに出てなかったし。あとは、お前の水」

「こんなことするの、あいつしかいない…あ!……晄志に飲ませようとして、ハニィが飲んだか…」

「ああ、隣の席に誘ってたな。あれか…」

飲み物はマコちゃんが注いで回っていたけど、俺は鍋を管理していたし、リィは妹と下ごしらえしていたし。

「グラス1~2杯くらいだよね?」

中毒になるほど飲んではないだろうけれど。
度数がわからない。

皮膚消毒にアルコールを使うと、たちまち妹の肌は赤くなる。
同じ兄妹なのに俺とは全然違う。
なら血も違えばいいのに…。

「多分…帰りに水、買って飲ませよう」

「あーっ!せっかくの星空なんだぞ?フラウっ」

「男2人で見るのもな…」

俺は学問的にまで突きつめて星が好きなわけではないし。
リィだって妹といい雰囲気になるためだろ?

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