
僕ら× 1st.
第14章 P波 --Khs,Ior
3人と別れ、同じ路線の竹崎と帰る。
「ヨーダ。私、別の高校に行くかも」
流れる電光掲示板を目で追いながらボソッと呟く。
次の停車駅が、竹崎の降りる駅。
「え?どこの?」
「隣の国」
留学するのか。
「…そうなんだ。ま、頑張れ」
「うん」
何だろう、竹崎にしては口数が少なくて、不気味だ…。
そういえばボーリングの時、こいつ喋ってたっけ?
「体調よくないの?」
「考え事。ヨーダは諦めが悪いね」
「何のことだよ?」
心配したのに何だ、その言いぐさは?
「今日、ずっと花ちゃんを見てた」
「けしかけたのはお前だろ?ピアノ弾かせて」
でも、宮石とはこのままの関係でいいと思ってる。
見込みのない遠いアイドルを追う気は、さらさらない。
「ヨーダが喜ぶと思って」
「喜んだよ。どうもありがとう」
「じゃ、お礼に今年のクリスマスイヴ、一緒に過ごしてくれる?」
「お前、受験余裕なの?」
留学するなら、俺なんかと遊んでる場合じゃないだろ?
「ううん。三学期に飛ばすから、エネルギーをちょうだい?」
「はあ。何か抜き取られそうなんだけど」
年末なら大事な試験は済んでいるし、空いてるけれど。
「考えておいてね」
彼女はそう言って手を振り、下車していった。
クリスマスイヴか……。
宮石は伊織と過ごすんだろうな。
竹崎は、何を考えて俺を誘うのだろう。
イヴにあいつとどこに行けばいいのだろう。
来年はいなくなるのか……。
「ヨーダ。私、別の高校に行くかも」
流れる電光掲示板を目で追いながらボソッと呟く。
次の停車駅が、竹崎の降りる駅。
「え?どこの?」
「隣の国」
留学するのか。
「…そうなんだ。ま、頑張れ」
「うん」
何だろう、竹崎にしては口数が少なくて、不気味だ…。
そういえばボーリングの時、こいつ喋ってたっけ?
「体調よくないの?」
「考え事。ヨーダは諦めが悪いね」
「何のことだよ?」
心配したのに何だ、その言いぐさは?
「今日、ずっと花ちゃんを見てた」
「けしかけたのはお前だろ?ピアノ弾かせて」
でも、宮石とはこのままの関係でいいと思ってる。
見込みのない遠いアイドルを追う気は、さらさらない。
「ヨーダが喜ぶと思って」
「喜んだよ。どうもありがとう」
「じゃ、お礼に今年のクリスマスイヴ、一緒に過ごしてくれる?」
「お前、受験余裕なの?」
留学するなら、俺なんかと遊んでる場合じゃないだろ?
「ううん。三学期に飛ばすから、エネルギーをちょうだい?」
「はあ。何か抜き取られそうなんだけど」
年末なら大事な試験は済んでいるし、空いてるけれど。
「考えておいてね」
彼女はそう言って手を振り、下車していった。
クリスマスイヴか……。
宮石は伊織と過ごすんだろうな。
竹崎は、何を考えて俺を誘うのだろう。
イヴにあいつとどこに行けばいいのだろう。
来年はいなくなるのか……。
