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僕ら× 1st.

第14章 P波 --Khs,Ior

腹黒いと言われた僕は、羽賀を見据える。

「あんたには、"ナイトメア ビフォア クリスマス"のが合いそうだな。継ぎはぎサリーそっくり。髪を紅くしたらそのままでいけるよ」

「わ、いいかも!彼氏さんにジャック・スケリントンしてもらえる?」

彼女の言うサリーの恋人…スレンダーなカカシのジャックは、羽賀の彼氏より根岸の方が似合いそう…。

「あんたたちは、"バンパイア・テディ"と"キラーダック"で仮装したら?花野がテディね。いや、コレ絶対ウケるよ!」

ギフトから飛び出すキモかわペアか……。
そんなニッチなキャラを見てわかる人、少なそうなんだけど。
確かに花野の可愛いパンパイア姿は見てみたい。

小学生の時にハロウィン仮装はしたけど、白いシーツをかぶった僕の横にいる花野は、どう見ても狼女ではなくタヌキだったよな…。

落ちがつかないうちに、花野がテーブルに運び出すので、僕も手伝いに入る。

「桃湖、元気になっておめでとう!」

「無理せず、また休め」

音楽室で3人、快気祝いのタルトタタンと紅茶をいただき終えた時、僕はその窓に人影を見た。

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