
僕ら× 1st.
第14章 P波 --Khs,Ior
「さて、本題か」と彼が狭いシートの上で腰を入れかえた。
「その前に、待って!」と、制する。
僕が小柴さんから敵と見なされているなら、全てが信用できない。
そんな男に、花野について語られても。
さあ、見破れるか…僕。
「小柴さん。どうしてそんな重要なこと、僕に話すの?」
花野の叔母さんが彼女なのはともかく、和波兄のことは伏せておいてもよかったはず。
自分の核とも言える情報を、僕に分け与えるメリットとは?
「俺はお前を信用してるよ?それに、お前は和波に育てられた…俺からしたら、孫?」
「先代の孫でもあるし」と、ニコッと俺の頭を撫でる。
「っ……それは、嬉しいよ。じいちゃん」
「じいちゃん言うな。俺は50手前だぞ?」
「あ、そんなに若かったの。150才って言われても納得するよ?」
冗談をふると彼は「ふっ」と笑った。
信じていいのだろうか、判断がつかない。
花野を助けたことを振りかざさないのは、もう充分に恩を売ったと思っているから?
彼の瞳を覗く。
この奥のそのまた奥…かげりが見えないのは、小柴さんの力量が僕を上回るせいか?それとも真実だからなのか?
そんな僕の考えを読んだか、小柴さんは「俺は、できるだけお前の味方だ」と言う。
そうだな。
僕にも優先順位はある。
「その前に、待って!」と、制する。
僕が小柴さんから敵と見なされているなら、全てが信用できない。
そんな男に、花野について語られても。
さあ、見破れるか…僕。
「小柴さん。どうしてそんな重要なこと、僕に話すの?」
花野の叔母さんが彼女なのはともかく、和波兄のことは伏せておいてもよかったはず。
自分の核とも言える情報を、僕に分け与えるメリットとは?
「俺はお前を信用してるよ?それに、お前は和波に育てられた…俺からしたら、孫?」
「先代の孫でもあるし」と、ニコッと俺の頭を撫でる。
「っ……それは、嬉しいよ。じいちゃん」
「じいちゃん言うな。俺は50手前だぞ?」
「あ、そんなに若かったの。150才って言われても納得するよ?」
冗談をふると彼は「ふっ」と笑った。
信じていいのだろうか、判断がつかない。
花野を助けたことを振りかざさないのは、もう充分に恩を売ったと思っているから?
彼の瞳を覗く。
この奥のそのまた奥…かげりが見えないのは、小柴さんの力量が僕を上回るせいか?それとも真実だからなのか?
そんな僕の考えを読んだか、小柴さんは「俺は、できるだけお前の味方だ」と言う。
そうだな。
僕にも優先順位はある。
