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僕ら× 1st.

第15章 学校祭 --Ar,Shu,Ior

~速水伊織side~

追いかけて、引き寄せて……キミと心を繋げた。

もうすぐ決別の時。

もう少し僕につきあってね。
覚悟の胸にキミを刻み込む。

もしかしたら間に合う。
もしかしたら迎えに行ける。

だけど、甘えは捨てなければ。
背水で臨まなければ、足を取られる。

もっと良い方法があるかもしれない。

他者を操ることも考えた。

アル兄と柊兄、そして小柴さんを置いて花野と行くことも。

でも、いつだってキミに誇れる自分でいたい。

この計画を遂行する限り、僕も同じ穴のムジナ。
この計画を断念すれば、僕はリビングデッド。

幸せな現在、このまま過ごせるものなら過ごしたい。
でも、動かなければ必ずやって来るだろう。
その時、今よりも近くなった花野と別れるなんて、到底できないんだ。

それは、小柴さんのフクテツ(覆轍)を踏むことになる。
それを避けたくて、彼は事の前に僕に教えてくれた。

あの日に帰りたい……。

僕を待ってくれはしない時間を、仮想多次元の海馬にねじ込ませる。

何度も過去を追想し、未来を描くために。

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