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僕ら× 1st.

第16章 Lost --Khs,Ior,Kn

思わず動きを止めちゃったけど、呼び掛けられたのは私じゃないよね?
部屋には誰もいない。
てことは、この横の廊下……。

「先パイが好きです。これ……」

きゃー、告白たーいむ!
って、やだ私!聞いちゃダメっ!
だけど今、外に出ていけないっ!
と、どぎまぎしていたら……。

「ありがとう。嬉しいよ」

聞き覚えのある声が聞こえた……。

「あの、つきあってもらえますか?」

え?

「ちょっと待ってもらえたら」

ええ?

「待ちます!宮石先パイと別れてくださるんですね?」

……っ私、出ました!

「ん……連絡先、教えてくれる?」

あ、ああっ……‼

「その箱の中に、入っています!試験が終わったら一度会ってもらえますか?」

ああああ……っ‼

「わかった。……じゃ、もうベルが鳴るから」

「はいっ!ありがとうございます!頑張ってくださいっ」

どうして?どうして?どうしてっ!

私は口を押さえてその場に座り込んだ。
今の会話っっっ……‼‼

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