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僕ら× 1st.

第16章 Lost --Khs,Ior,Kn

「お前はどうして泣いてたんだ?花野ちゃんから離れたくないんだろ?」

「離れないよ。俺たちは」

これは、僕の精神的な砦。
シロツメクサが咲く限り。

「クソアマからは何を貰った?」

連絡先を入れたと言っていたな。
メモを取ったら焼却だ。

「ああ、まだ開けてない。ね、柊兄。栗田って誰?」

これから彼女を狙うのだろうか?

「俺らと同じ高2で、女食いまくってるヤツ」

「どんな顔?写真ある?」

「そう言うと思って持ってきた」

「ありがとう。ふうん、こいつね……覚えた」

でもきっと、2人が防いでくれる。
今もアル兄が彼女を好きであれば、暫く様子を見るためにきっと柊兄は口をつぐむ。

大丈夫、文化祭で確認済。

「こんな男に花野ちゃんを引き渡さないよな?」

「ないよ。花野は永遠に俺の彼女」

彼女はいつまでも、僕の愛しいスウィートショコラ。

ピエロのソリチュードが始まる。

自分の元から旅立つ彼女の幸せを願って、笑顔で泣いて。

自己陶酔の境地だな…。

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