
僕ら× 1st.
第17章 水の中 --Khs,Ar,Thk
「ねぇねぇ、ちょっと!さっきのカッコいい人、誰?」
教室に向かうところで、知らない女子が宮石に話しかけてきた。
「え?3年生だよ。吉坂先パイ」
「何貰ってたの?もしかして、彼氏?それともこっち?」
と、歩きながらも不躾に俺を指差す。
「ううん、おやつを貰ったの。2人とも彼氏とは違うよ」
「じゃ、どういう関係?部活の先パイ?」
「えっと……お兄ちゃん先パイ?」と考えながらそう言う宮石。
変な説明……。
「何それ、何それ?」
「私の友だちのお兄ちゃんで、先パイなの」
私の友だちの……か。
「そのまんまじゃない!」
俺もそう思うけど。
「じゃあ、ねぇ。つきあってる人いる?」
「え?…いないよ…」
「えー?じゃあ、いた?そんな雰囲気してる!」
こいつは新聞部か?って感じの食らいつきようだな。
「あんた、初対面で聞きすぎ。少しは遠慮を学べ」
教室に入る手前で、そのコをたしなめる。
2年少し前の吉坂だってそこまでは聞いてこなかった…ってもフラレ直後の俺には大概な質問だったけど。
だけどそいつは、よりによって俺の机の横に座る。
こいつも医療従事者を目指すのか…。
「…あんたがクラスメイト?幸先悪っ」
大きな身体のその女は、これ見よがしにため息をつく。
それはこっちの台詞だ。
「私、森みどり。まあ、よろしくね…ん?ヨーダ?」
俺の机に貼ってあった名札を見て、ヤツはニッと笑った。
あんたこそ、フォレストグリーン?
覚えやすっ。
「違う、依田」
と、森みの前席で宮石が「クスっ」と頭を揺らした。
いけね、つい伊織みたいな口調になってしまった。
教室に向かうところで、知らない女子が宮石に話しかけてきた。
「え?3年生だよ。吉坂先パイ」
「何貰ってたの?もしかして、彼氏?それともこっち?」
と、歩きながらも不躾に俺を指差す。
「ううん、おやつを貰ったの。2人とも彼氏とは違うよ」
「じゃ、どういう関係?部活の先パイ?」
「えっと……お兄ちゃん先パイ?」と考えながらそう言う宮石。
変な説明……。
「何それ、何それ?」
「私の友だちのお兄ちゃんで、先パイなの」
私の友だちの……か。
「そのまんまじゃない!」
俺もそう思うけど。
「じゃあ、ねぇ。つきあってる人いる?」
「え?…いないよ…」
「えー?じゃあ、いた?そんな雰囲気してる!」
こいつは新聞部か?って感じの食らいつきようだな。
「あんた、初対面で聞きすぎ。少しは遠慮を学べ」
教室に入る手前で、そのコをたしなめる。
2年少し前の吉坂だってそこまでは聞いてこなかった…ってもフラレ直後の俺には大概な質問だったけど。
だけどそいつは、よりによって俺の机の横に座る。
こいつも医療従事者を目指すのか…。
「…あんたがクラスメイト?幸先悪っ」
大きな身体のその女は、これ見よがしにため息をつく。
それはこっちの台詞だ。
「私、森みどり。まあ、よろしくね…ん?ヨーダ?」
俺の机に貼ってあった名札を見て、ヤツはニッと笑った。
あんたこそ、フォレストグリーン?
覚えやすっ。
「違う、依田」
と、森みの前席で宮石が「クスっ」と頭を揺らした。
いけね、つい伊織みたいな口調になってしまった。
