
僕ら× 1st.
第17章 水の中 --Khs,Ar,Thk
***
高校医療系は4クラス。
男女に分かれる体育などは合同となる。
新しい環境に馴染んできて、今日は身体ならしの柔軟体操とジョギング。
対になった隣クラスの河邑が話しかけてきた。
「なぁ、ヨーダ。あのコってお前の彼女?」
女子組体育教師の横で、マイペースに身体を動かしている宮石を顎で指す。
「違うよ」
膝の屈伸運動をしたかと思うと、へたっと座り込み、ぼうっとしている……。
大丈夫か?
傍にいた教師に声をかけられている。
「そか。どことなく不思議ちゃんだよな、暗いし、喋りかけても必要最低限の返事だし」
「返ってくるならいいじゃないか。クラスが違うのに何を喋ることがあるんだよ?それに宮石は明るくて健気だよ。良く知りもしないでレッテル貼るな」
「明るくて健気ね」
「この春休みに悲しい事件があったとこなんだよ。無理に彼女に近づくな」
俺だってあれ以降、宮石とまともな会話はしていない。
本当に当たり障りのないことだけ。
高校医療系は4クラス。
男女に分かれる体育などは合同となる。
新しい環境に馴染んできて、今日は身体ならしの柔軟体操とジョギング。
対になった隣クラスの河邑が話しかけてきた。
「なぁ、ヨーダ。あのコってお前の彼女?」
女子組体育教師の横で、マイペースに身体を動かしている宮石を顎で指す。
「違うよ」
膝の屈伸運動をしたかと思うと、へたっと座り込み、ぼうっとしている……。
大丈夫か?
傍にいた教師に声をかけられている。
「そか。どことなく不思議ちゃんだよな、暗いし、喋りかけても必要最低限の返事だし」
「返ってくるならいいじゃないか。クラスが違うのに何を喋ることがあるんだよ?それに宮石は明るくて健気だよ。良く知りもしないでレッテル貼るな」
「明るくて健気ね」
「この春休みに悲しい事件があったとこなんだよ。無理に彼女に近づくな」
俺だってあれ以降、宮石とまともな会話はしていない。
本当に当たり障りのないことだけ。
