
僕ら× 1st.
第17章 水の中 --Khs,Ar,Thk
「事件?レイプとか?」
「…いや」
そんなこと冗談でも言うもんじゃない。
胸にしまった竹崎の泣き顔を、否が応にも思い出す。
あいつ、本当に親と病院に行ったんだろうか。
そんなこと、俺から確認もできなくて。
「じゃ、フラレた?」
それだけならまだよかったのかもしれない。
「違うな。興味本意でする話じゃない。それに、その件では俺もへこんでるんだ。もうやめてくれ」
伊織。
俺、これからずっとお前と成長できると思ってた。
お前が宮石と笑う横で、俺も別の彼女を連れて笑ってる未来を信じてたよ。
と、体育教師が宮石の肩を抱き、立ち上がる。
「…どうかしたのか?」
河邑も彼女と教師に注目しだした。
「俺、行ってくる」
河邑との組み方をほどき、宮石の元へ駆け寄る。
「先生。宮石、どうしたの?」
「貧血みたいなのよ」
教師は宮石を引きずるように校舎へ向かおうとする。
「俺が運びます」
「そう?お願いできるかしら」
どちらかというと小柄な宮石、50kgないだろう。
でも抱えあげるとずしっとくる。
「依田君。私、歩けるよ」
宮石は慌てるけど。
「この方が早い。動かないで」
それに、お姫様抱っこ…自分の腕の中におさまる宮石に感動っ。
保健室ベッドに宮石を降ろした時、ふわっとシャンプーの香りがした。
「…いや」
そんなこと冗談でも言うもんじゃない。
胸にしまった竹崎の泣き顔を、否が応にも思い出す。
あいつ、本当に親と病院に行ったんだろうか。
そんなこと、俺から確認もできなくて。
「じゃ、フラレた?」
それだけならまだよかったのかもしれない。
「違うな。興味本意でする話じゃない。それに、その件では俺もへこんでるんだ。もうやめてくれ」
伊織。
俺、これからずっとお前と成長できると思ってた。
お前が宮石と笑う横で、俺も別の彼女を連れて笑ってる未来を信じてたよ。
と、体育教師が宮石の肩を抱き、立ち上がる。
「…どうかしたのか?」
河邑も彼女と教師に注目しだした。
「俺、行ってくる」
河邑との組み方をほどき、宮石の元へ駆け寄る。
「先生。宮石、どうしたの?」
「貧血みたいなのよ」
教師は宮石を引きずるように校舎へ向かおうとする。
「俺が運びます」
「そう?お願いできるかしら」
どちらかというと小柄な宮石、50kgないだろう。
でも抱えあげるとずしっとくる。
「依田君。私、歩けるよ」
宮石は慌てるけど。
「この方が早い。動かないで」
それに、お姫様抱っこ…自分の腕の中におさまる宮石に感動っ。
保健室ベッドに宮石を降ろした時、ふわっとシャンプーの香りがした。
