
僕ら× 1st.
第17章 水の中 --Khs,Ar,Thk
「依田君、どうもありがとう」
ぐったりして青い顔の宮石の口元が笑う。
その横で白衣を羽織った先生が、宮石の腕に血圧計をつけ始める。
「上の血圧70ね……、少し脚を上げときましょ。貧血というよりは、きっと低血圧ね」
と宮石の足元に薄い布団を折って差し込む。
仰臥位で70。
なら、さっきはもっと低かったのか?
ここまで歩かせなくて、よかった…。
「ご家族に連絡してくるね。キミはグラウンドに戻っていいから」
「はい。じゃ、宮石。明日は……」
「少し休んだら大丈夫だと思う」
か細い声で目を閉じがちに答える。
「ん。無理するなよ」
俺は保健の先生に宮石を任せて部屋を出た。
きっと和波さんが迎えに来るんだろうな。
……伊織、空から見てたか?
俺、宮石に触っちゃったよ。
いい匂いだった……。
昼食後、俺たちの教室を覗きに来た吉坂に事情を話すと、ヤツは心配そうに彼女の机を眺めた。
ぐったりして青い顔の宮石の口元が笑う。
その横で白衣を羽織った先生が、宮石の腕に血圧計をつけ始める。
「上の血圧70ね……、少し脚を上げときましょ。貧血というよりは、きっと低血圧ね」
と宮石の足元に薄い布団を折って差し込む。
仰臥位で70。
なら、さっきはもっと低かったのか?
ここまで歩かせなくて、よかった…。
「ご家族に連絡してくるね。キミはグラウンドに戻っていいから」
「はい。じゃ、宮石。明日は……」
「少し休んだら大丈夫だと思う」
か細い声で目を閉じがちに答える。
「ん。無理するなよ」
俺は保健の先生に宮石を任せて部屋を出た。
きっと和波さんが迎えに来るんだろうな。
……伊織、空から見てたか?
俺、宮石に触っちゃったよ。
いい匂いだった……。
昼食後、俺たちの教室を覗きに来た吉坂に事情を話すと、ヤツは心配そうに彼女の机を眺めた。
