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僕ら× 1st.

第3章 2人の証 --Ior,Hzm

声をかけてきた野郎たち…アルと柊は中学1年も半分は過ぎてから、この道場に転入してきた。

当時、高1で一番下っぱの俺がまとめて面倒をみることになったのだが、この悪童2人はまじめな顔して不まじめなことをするのが大得意で…。

誰かを傷つけるワケでもないので、たいていは見逃しているが、道場の横に薬品を並べて火薬作りをしていたときはさすがにヤキ入れてやった。

俺も真剣に技をかけてしまったのはやり過ぎたかもしれないが、警察に引きわたさなかっただけ感謝してほしいところだ。

それからは心を入れかえたとまでは思わないが、わりと俺の言うことを聞いてくれるようになった。

そしてこの関係は俺が高3、ヤツらが中3になった現在でも変わらない。

ふたりに背を向けて、「お前らの相手をする気分じゃない」と離れてストレッチを始めると、アルが俺の後ろに乗っかってきた。

「兄ぃ、遊ぼー」

お前は柊と永久に遊んどけよ…俺のテリトリー外で!
と思ったが、ふと疑問が浮かんだ。

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