
僕ら× 1st.
第3章 2人の証 --Ior,Hzm
「それでね。もう何かさ、興奮スクリプトで俺の全感覚メモリーに最大解像度の波動が上段から飛びこんでくるみたいな!とびきりにレベル"!important"(何よりも優先)で可愛いんだ!レアな基盤のなかに四元素のLSI(大規模集積回路)があるような。わかるかな?ついついコマンドS(保存)してあげたくなるようなコなんだ」
青春のジョギングから息を切らして戻ってきたアルが、俺の尋ねもしないうちから矢継ぎ早にまくしたてる。
アルの行動を見守っていた柊が、やれやれと首を動かしながら苦笑い。
うん。
聞いてても、"とびきり可愛い"しかわかんね。
でだしから、理解不可能。
お前の言うあのコとは、継ぎめからオイルが漏れる精密機械だろ?としか思えない。
「こいつは天然小悪魔って言うんだけどね…」
アルは不本意であるかのように、ポソっと付け加えた。
アルの友人:女遊びに余念のない柊の意見だけを参考にすれば、この浮き足だった状態の恋愛初心者アルが、どこまで相手をしてもらえるのか謎だ。
それでなくても、空手と機械がほとんどを占める脳細胞の持ち主だし。
とはいえ、これでさすがのアルも少しは女のコに優しくなるかもな。
俺への態度は変わらないだろうけど。
天然小悪魔…妹には男を手玉にとるような器用さはないはずだ。
もしそうなら、甘酸っぱい関係を続けるリィと、とっくの昔に結ばれてる。
アルの意中のコが妹ではなさそうなので、俺はホッと胸を撫でおろした。
こんな変人な弟は、願いさげだ。
青春のジョギングから息を切らして戻ってきたアルが、俺の尋ねもしないうちから矢継ぎ早にまくしたてる。
アルの行動を見守っていた柊が、やれやれと首を動かしながら苦笑い。
うん。
聞いてても、"とびきり可愛い"しかわかんね。
でだしから、理解不可能。
お前の言うあのコとは、継ぎめからオイルが漏れる精密機械だろ?としか思えない。
「こいつは天然小悪魔って言うんだけどね…」
アルは不本意であるかのように、ポソっと付け加えた。
アルの友人:女遊びに余念のない柊の意見だけを参考にすれば、この浮き足だった状態の恋愛初心者アルが、どこまで相手をしてもらえるのか謎だ。
それでなくても、空手と機械がほとんどを占める脳細胞の持ち主だし。
とはいえ、これでさすがのアルも少しは女のコに優しくなるかもな。
俺への態度は変わらないだろうけど。
天然小悪魔…妹には男を手玉にとるような器用さはないはずだ。
もしそうなら、甘酸っぱい関係を続けるリィと、とっくの昔に結ばれてる。
アルの意中のコが妹ではなさそうなので、俺はホッと胸を撫でおろした。
こんな変人な弟は、願いさげだ。
