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僕ら× 1st.

第23章 タリオ --Shu,Khs,Ar

晄志たち3人と分かれた後、自宅に戻る車中で俺たちは会話ならぬ会話を交わす。

「マ黒・募」

俺がポツリと呟くと、アルが首を右後ろに反らす。

「3体?」

「もち」

あの3人には、一攫千金を狙う荒くれものの身体の世話をしてもらう。
薄汚れたヤツらだけど、若い女。
金持ちに売るには、許し難い犯罪者だからな…。

俺が動き出すと、小柴から呼び出しが入るから出向く。

「花野さん、大したことなくてよかったな」

「ネーゼのとこに舎弟送り込んでるだろ?何故?」

「大切なコを守るため」

「…伊織が手配した?」

以外にねぇだろ?
でも、ダメだ。
こんな直接的な尋ね方じゃあ……。

「伊織?まさか、俺だよ。ここだけの話、俺ね、あそこの家令と大学同じなの」

予想外の話が出てきた。

「え……?」

ああ。
アルが言ってたな。
知らない男が電話に出たとか…そいつか?

でも、今のは回答じゃねぇ。
同大学出身者の就職先だからって、"大切なコ"と表現するのはおかしいだろ?
もう、観念しろよ。

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