
僕ら× 1st.
第23章 タリオ --Shu,Khs,Ar
「もうっ、先パイって……花野ちゃんにはさ、誰からも呼ばれていない名前で呼ばれてぇ」
「……よっしぃ」
"吉坂"なんだから"ヨッシィ"なんだろうけど、アル兄のイメージぶっ壊れな呼び名に、俺と柊兄は「ぷっ」と吹き出した。
「やだよ。そんなクリプティッド(UMA:未確認動物)みたいなの」
いや、ヨッシーはゲームのキャラクターでネッシーとは違うけどさ。
それにヨッシーって確か、本名はT.ヨシザウルス何とかクッパスとかいわなかったっけか。
「存在がUMAだよな」
「言えてる。何かの幼体」
「うまいな、お前!」
俺たちの冷やかしには乗らずにアル兄は続ける。
「花野ちゃん、俺を呼んで?」
「……侑生君」
「もう一度」
「侑生君」
「よし。次、……"好き"
ん……?」
後部席から突如として漂ってきた甘ったるい空気に、身体が埋まっていく。
「言ってくれねぇの?
俺は好きだよ?
花野ちゃん…こっち向いてよ。ねぇ」
アル兄の、いつもと違って甘えた声が嫌でも耳に入ってくる。
「吉坂花ぁ野ちゃん?おっ、いい感じだなっ」
耐えきれずに俺は「めっちゃこそばゆいっ」とうめきながら、虫酸が走る自分の上腕を強くこすった。
俺も考えたことある、"依田花野"って。
続きに"星"ってつけたくなって、気恥ずかしいと同時に愕然だったな。
伊織も自分の苗字に宮石の名前をつけられて、照れてたなぁ……。
てか、さっきからずっとこの調子なのか?
こんなスウィートモードなアル兄見たら、ファンども唖然だろな。
そういえばこの兄2人に尋ねたいことがあった。
宮石がいない時の方がいいだろうな。
「……よっしぃ」
"吉坂"なんだから"ヨッシィ"なんだろうけど、アル兄のイメージぶっ壊れな呼び名に、俺と柊兄は「ぷっ」と吹き出した。
「やだよ。そんなクリプティッド(UMA:未確認動物)みたいなの」
いや、ヨッシーはゲームのキャラクターでネッシーとは違うけどさ。
それにヨッシーって確か、本名はT.ヨシザウルス何とかクッパスとかいわなかったっけか。
「存在がUMAだよな」
「言えてる。何かの幼体」
「うまいな、お前!」
俺たちの冷やかしには乗らずにアル兄は続ける。
「花野ちゃん、俺を呼んで?」
「……侑生君」
「もう一度」
「侑生君」
「よし。次、……"好き"
ん……?」
後部席から突如として漂ってきた甘ったるい空気に、身体が埋まっていく。
「言ってくれねぇの?
俺は好きだよ?
花野ちゃん…こっち向いてよ。ねぇ」
アル兄の、いつもと違って甘えた声が嫌でも耳に入ってくる。
「吉坂花ぁ野ちゃん?おっ、いい感じだなっ」
耐えきれずに俺は「めっちゃこそばゆいっ」とうめきながら、虫酸が走る自分の上腕を強くこすった。
俺も考えたことある、"依田花野"って。
続きに"星"ってつけたくなって、気恥ずかしいと同時に愕然だったな。
伊織も自分の苗字に宮石の名前をつけられて、照れてたなぁ……。
てか、さっきからずっとこの調子なのか?
こんなスウィートモードなアル兄見たら、ファンども唖然だろな。
そういえばこの兄2人に尋ねたいことがあった。
宮石がいない時の方がいいだろうな。
