
僕ら× 1st.
第23章 タリオ --Shu,Khs,Ar
静かになった車内で、俺は先程躊躇した疑問を放出する。
「あのさ、アル兄。宮石らに怪我させたあの3人に何かした?」
すると、未だ宮石シートをさすっていたアル兄の瞳が冷たく光った気がした。
「何もしねぇよ?花野ちゃんは助かったんだし」
アル兄に尋ねたのに、運転中の柊兄が口を開く。
「最近、3人揃って見ないんだ。捜索願いが出たとか?」
「へぇ。見つかるといいな」
前を見つめて無表情の柊兄は、しれっと答える。
アル兄は、顎に手を添えて窓の外を眺めだした。
「……どっかに埋めたりしてない?」
「埋める?…っははは。晄志ってわりと物騒だな」
伊織の失踪は兄貴たちの所業じゃないとは思う。
でも、あの3人の消息不明の件には関わっているのでは?
伊織、アル兄、柊兄。
この3人には何かがある。
一般の高校生には計り知れない何かが。
アル兄の表情がそう語っている。
ウソがつけないんだな、アル兄。
そしてフォローする柊兄……。
2人を追い詰めることはしたくない。
「あのさ、アル兄。宮石らに怪我させたあの3人に何かした?」
すると、未だ宮石シートをさすっていたアル兄の瞳が冷たく光った気がした。
「何もしねぇよ?花野ちゃんは助かったんだし」
アル兄に尋ねたのに、運転中の柊兄が口を開く。
「最近、3人揃って見ないんだ。捜索願いが出たとか?」
「へぇ。見つかるといいな」
前を見つめて無表情の柊兄は、しれっと答える。
アル兄は、顎に手を添えて窓の外を眺めだした。
「……どっかに埋めたりしてない?」
「埋める?…っははは。晄志ってわりと物騒だな」
伊織の失踪は兄貴たちの所業じゃないとは思う。
でも、あの3人の消息不明の件には関わっているのでは?
伊織、アル兄、柊兄。
この3人には何かがある。
一般の高校生には計り知れない何かが。
アル兄の表情がそう語っている。
ウソがつけないんだな、アル兄。
そしてフォローする柊兄……。
2人を追い詰めることはしたくない。
