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僕ら× 1st.

第23章 タリオ --Shu,Khs,Ar

「うん。俺、あいつらに心底腹立ってるんだ。生きる価値なし。伊織だって黙って見過ごすわけがない」

伊織はタリオと言った。
俺だって反省の色のないあいつらのこと、再起不能にしなければ安心できない。

そこへアル兄が口を開く。

「お前、あからさまな犯罪者になんなよ?殺りたいヤツがいたら俺らに相談しろ?」

……そんなこと言うから、柊兄の取り繕いが泡になったぞ?
アル兄たちが3人に何かをしたってバレバレだぞ?

俺はそれで歓迎だし、かばおうとしてくれてるのも嬉しいけどさ。

アル兄の暴露に、柊兄はポーカーフェイスを貫きながら俺の動きを確認する。
警戒しなくても大丈夫だよ。

「うん。ありがとう、そうするよ」

2人との接し方が見えた気がしたところで、宮石の家に着いたクルマは来客用駐車場に停められた。

駐車場横の植え込みには、小振りの水仙とクローバーが群生していた。

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