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僕ら× 1st.

第24章 グレートホール --Thk,Ar,Tk

「花野ちゃんは?」

以前触った時、筋肉どころか骨もない柔かさだったけど。

「て、待って待って。今、力入れる!」

彼女はぐっと拳を作って腕を屈曲させる。

「え?力入ってる?」

「入ってるよ!ほら、固いし!ココ!」

自分の力こぶをコツコツと叩く真似をするんだけど。

「うーん。辛うじて?力抜いてみ?」

「うん」

スジがピクッと動くけど、あんまり固さに差がなくて。

「くっ、変わんねぇ…ぷにぷに」

「ひどいっ」

「いや、気持ちいいよ?癖になる」

ホントふわふわして、スベスベで。
舐めちゃいたい……。

「も、いーですっ」

「ホント、美味そう…」

彼女のひやっとした腕に口づける。
接触、そして軽く軽く口を開いてついばむ。
考えなくても舌がのびる。

「ゆ、侑生君っ……」

「ん?」

「お腹壊すよ?日焼け止め塗ってるの」

これくらいで壊れはしないだろうけど。
その言い草に苦笑する。

「じゃあ、こっち…もっと美味そう……」

もうほぼ頂上…。
てことは下まであと8分くらい。
彼女の腕をつかんだまま、唇に吸い付いた。
その柔らかさは胸に響く…。

「花野ちゃん、好きだよ……」

「うん、私も……好き」

見つめあい、何度も何度も軽いキスを繰り返す。
その度に彼女はキュンっと目を閉じる。
か、可愛いっ!

「っんん、侑生君。もう着いちゃうから、ね?」

高度が落ちるに比例して、彼女は俺へのブレーキを強める。

「あとで、どこかで、もっかいしたい…。花野ちゃん、大好きだ…」

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