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僕ら× 1st.

第3章 2人の証 --Ior,Hzm

「ちょっとぉ!そのコとするワケ?」

妹の前でそんな下品なこと言うなよと、俺は表情をさらに険しくするも、そんなことではこいつには伝わらない。

「勝手に誤解してろ!」

するとかしないとかいう問題ではない。

「いいの?」

妹が心配そうに俺を見あげる。
まったく、可愛いな……。

「いいよ」

この女とのいい加減な関係、妹に気づかれたか?
俺にはそっちのほうがキツい。
セフレなんて、ほかでも充分に作れる。

「よくないわよ!ね、お嬢ちゃん、このお兄さんは私のなのよ?ガキはガキ同士でちちくりあってなさい?わかった?」

妹のことをガキ呼ばわりするか?
お前はどうなんだよ?
ガキでビッチのくせに。

「誰がお前のだ!…ハニィ、悪いけど待っててな。…おい、ちょっと来い!」

素直にうなずいた妹をその場に残し、少し離れた所にキナを移す。
妹まで聞こえないよう、だけど、離れすぎないよう。

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