テキストサイズ

僕ら× 1st.

第3章 2人の証 --Ior,Hzm

「お前ね、ちょっとヤったくらいで彼女面すんな」

身体の相性はまあよかったけど、中身最悪だよ。
さすが、男を食いまくってるだけあるよ。

「何よ?ホントにあのコが好きなの?ハニーなんて呼んじゃって」

……ハニィってのは、honey(ハニー)とは違う。
面倒だから説明はしないけど。

「そうだ。お前なんかと比べ物になんないくらい、いい」

だって俺の大切な、たった1人の妹。
可愛くて可愛くて、ずっと自分の傍に置いておきたい女のコ。

「まだ生理も来てないような顔してるのに?」

「そんなの関係ないだろ?」

「あのコとシてるの?」

「ふ」

そんな次元じゃないんだよな。
愛情と性欲は別物だ。

「帆澄君がそんな変態だとは思わなかった…」

「言いふらしてもいいぜ?お前だって、あの教師とヤッてるんだろ?あれ?どっかのエンジニアだったっけ?中学坊主ともウワサされてるぜ?大丈夫か?」

自分は浮わつきまくってるのに、男には自分だけを見てほしいなんて笑止。

「宮石帆澄のロリコン!」

「はは…」

別にいいよ。
屋上から、そう叫んでくれても。

俺は自分がロリコンだなんてちっとも思ってないから。
だって妹と俺は5つしか違わないんだぜ?
今は俺18で、早生まれの妹とは6つ離れてるけど、将来は…。
俺が25なら、妹は20、75なら70だ。
全然OKだろ?

いや、妹相手にそういう変な気はないんだけど。

怒りながらキナが去り、俺は妹に声をかける。
妹はニコッと笑って、なにごともなかったかのように俺と手をつなぐ。

……さっきの会話、聞こえたかな?
ま、いいか。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ