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僕ら× 1st.

第24章 グレートホール --Thk,Ar,Tk

新聞を繰る父さんに、投げかける。

「リィ兄、何があったんでしょう?」

「お前、あいつを支えられる男になってくれな?俺はそう期待してるよ」

「…俺を見つけてくれたのは、そのためですか?」

リィ兄のために俺はここにいるのか?
それは、少し寂しいな。

「それは語弊があるな。双方のためだ。あいつにもお前のこと頼んでる。面倒見いいだろ?」

「うん。とてもよくしてくれます」

俺のこと、初めての弟だと言って可愛がってくれてる。

「お前ら2人で俺の両腕。行く行くは、双頭のTブレーン。いや、もうひとり加わるかもな」

「もうひとり?」

「まだ高校生だから何とも言えないけどね」

俺たち以外にも見込まれたヤツがいるんだ…。

「俺は未熟で、リィ兄だけでも充分な気もしますけど」

「あいつ理論武装してるけど、中身はお前より子ども。お前の方がしっかりしてると俺は思う」

そうなのか?
どっちにしろ俺のやることは変わりないか。
いじけて恥ずかしいな。

風呂から上がってきたリィ兄は、普段の調子を取り戻し、"ハンプティ・ダンプティ"を口づさんでいた。

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