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僕ら× 1st.

第24章 グレートホール --Thk,Ar,Tk

「花野さん。あの人、本当に彼氏?」

ワクワクと目を潤ます内記さんの確認に、横に座った居松も注目する。
居松は歓迎してなそうな表情。

「ふふ。実はそうなの…うるさくてごめんなさいね?」

私たちの後ろで、吉坂が晄志の肩をつかんでこそこそ話してる。

「カッコいいのに、いじられ系なんですね」

そうそう、花野が絡むとね。

「あはは。かっての鬼畜がねぇ」

と私が言うと、「鬼畜?」と2人は興味を持ってくる。

「あいつ、あのルックスでしょ?言い寄ってくる女子もそりゃ多いのよ。なのにメサクサ冷たいからそう呼ばれてたの……だけど、どうよ?ヤツとつきあって。優しくしてくれる?」

「うん。優しいと思う」

そうね。
あんた、まだ速水から貰ったそのネックレスつけてるんやもんね。

テーブルの上には紅茶の入ったコップが4つ、コーヒーが2つ。

そして私と吉坂が持ってきた差し入れ、ロールケーキと焼プリンが3つずつ。

まさか部員が2人も増えているとは思わなくって、それでも1個追加して持ってきたのだけど、間に合って良かった。
吉坂もたまには役に立つ。

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