テキストサイズ

僕ら× 1st.

第25章 in WL --Shu,R

「ヤキモチ?彼女さん、見つかったんですか?」

「ん、まだ。キミがハッターと仲良さそうだから。彼女に似てて、錯覚した…。ごめん」

わかっていたことなのに。
あのお茶会のメンバーに最もふさわしいくらい、俺は呆けてる。

「ありゃ、似てましたか。実は彼氏なんです」

謝る俺を気遣いながらも、キミは恥ずかしそうに照れ笑い。
俺とつきあうふりをしていた時にも、何度か見た可愛い表情。

「だろうね。図書館で会ったことがある。…よかったね。キミを大切にしてくれそうな男だ」

俺の次に。

「ありがとうございます。あの、世尾さん、こちらの大学にいらっしゃったんですか?」

「ううん。たまたまお祭りしてたからふらっと立ち寄ったの。そしたらキミがいてビックリした。大学生になったんだ?」

ごめんね。

「いえ。あのっ、私は高2です。彼が大学生で、一緒に出演することになったんです」

知ってるのに尋ねたりして。

「あのステージは花野ちゃんの彼氏が?」

「はい。あと何人かで考えたそうです」

さすがはアル兄だな。
凝り始めると、とことん凝りだす。

「いろんな仕掛けがあって楽しかった」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ