
僕ら× 1st.
第26章 ディスポ --Shu,R
「すみませんが、自宅までの道を教えていただきたいので、助手席にお願いします」
居松が和波さんに声を掛ける。
快くうなずいた和波さんは、俺たちに向き直った。
「妹のこと、守ってくれてありがとうな。……食事は残念だったけど、また行こうな」
「はいっ。是非是非、ご一緒させてください」
和波さんに頭を下げるアルは、次いで花野ちゃんに歩み寄る。
「花野ちゃん。あのネックレス、つけてくれよ?持ってるだろ?」
そうだな。
アリスの衣装をといたんだから、つけてくれなくちゃな。
だけど花野ちゃんは、浮かない表情を見せる。
「あの、侑生君。私、…つけられない」
「……ど、して?」
「あ、…あれは、伊織君の、だからっ。私は、侑生君の彼女だからっ」
居松に介助されてクルマに乗り込みかけていた晄志が、アルに抱き寄せられる花野ちゃんをチラッと見た。
「っ、嬉しいっ。花野ちゃん、ありがとう。…それなら今度、改めて俺がプレゼントするから、それまではつけていて?マジにお守りだから。な?」
リースの車が小さくなるのを確認し、俺たちは医者を連れて大輔の元に戻った。
居松が和波さんに声を掛ける。
快くうなずいた和波さんは、俺たちに向き直った。
「妹のこと、守ってくれてありがとうな。……食事は残念だったけど、また行こうな」
「はいっ。是非是非、ご一緒させてください」
和波さんに頭を下げるアルは、次いで花野ちゃんに歩み寄る。
「花野ちゃん。あのネックレス、つけてくれよ?持ってるだろ?」
そうだな。
アリスの衣装をといたんだから、つけてくれなくちゃな。
だけど花野ちゃんは、浮かない表情を見せる。
「あの、侑生君。私、…つけられない」
「……ど、して?」
「あ、…あれは、伊織君の、だからっ。私は、侑生君の彼女だからっ」
居松に介助されてクルマに乗り込みかけていた晄志が、アルに抱き寄せられる花野ちゃんをチラッと見た。
「っ、嬉しいっ。花野ちゃん、ありがとう。…それなら今度、改めて俺がプレゼントするから、それまではつけていて?マジにお守りだから。な?」
リースの車が小さくなるのを確認し、俺たちは医者を連れて大輔の元に戻った。
