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僕ら× 1st.

第26章 ディスポ --Shu,R

"艶かしく可愛い"と言われたアルは、不機嫌な沈黙を続ける。

「その情報は誰から貰った?」

「ライナとかいう男から。俺が気に入れば愛人にしてやると言われて」

ライナ?
Wのブレーンか?

「愛人?誰が、誰の?」

「俺が、侑生君の愛人になるはずだったんだ」

その展開に大輔が目を丸くするのと同時に、立ち上がったアルはヤツの鼻口に向かって、桶ですくった浴槽の水を滝のように落とすので、ヤツは「ごぼっぼほっ」とむせ出した。

「侑生君じゃねぇ!あいつのことは侑一朗と呼べ。それが本名だ」

ああ、名前を呼ばれたのが気に入らなかったのか。
で、侑一朗?
居松かよ……。

「あいつ?あなたは、侑一朗君の何なんですか?」

その男はさらに続ける。

「あの麗しの侑一朗君はここにはいないんですか?」

"あの麗しの"?
俺と大輔は声を出さずに天を仰いで笑った。
ガサツ男が、大した気に入られ様じゃねぇか!

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