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僕ら× 1st.

第26章 ディスポ --Shu,R

俺は質問を続ける。

「もう1人の男はお前の彼氏?」

「冗談。金を握らせたつまんないノンケ技師さ」

自分のこと棚に上げてよく言うよ。

と、リースから全員を自宅に送り届けたと俺にメッセージあり。
その後すぐに、花野ちゃんからアルにラインが入ると、アルは柔和な顔に変身して、タタッと俺たちから離れて通話し出す。

「……無事でよかったよ、俺も何ともないよ……うん、そうだな。……しっかし今日のコスプレ可愛いかった。俺、もうキスしたくて仕方なかったよ。……いや、あんなんじゃねぇよ。もっと好きな気持ちを込めてさ、ぎゅってしたかった。…しし。ネックレス、すっげ似合うやつ渡すから待っててな!」

アル、丸聞こえだ……。
半分水に浸かった目隠し裸男は、キョロキョロと首を動かして俺に問う。

「今の、侑一朗君の声じゃ?」

だよな。
あの幸せ男、こいつに襲われ終わってから助ければよかったか、、と思いながら
「声が似てるだけで、顔はブサメンだぞ?」
と言っておいた。

さっきの医者といい、この男といい、何か調子狂う。
何でこんな奇妙なの雇ったんだ?

きっと、この企てが成功しても全員消されてたろな。

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