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僕ら× 1st.

第26章 ディスポ --Shu,R

そろそろこいつらの処置を決めなきゃな。
吉坂邸に連れ帰っても、あきれられるだろうな…。

俺も、こんなマヌケた連中より少数精鋭の方がいいし…。

「俺らね、可愛い侑一朗を助けたかっただけだから。それでこんなことになったのはわかってくれるよな?」

話しかけると、ヤツはコクッと頷いた。

「ああ、本当にあんな可愛いコ、初めて。もっと普通に出会いたかった。また会えるかなぁ?」

こいつ、自分の状況わかってねぇのか?
このまま俺が蛇口を閉めなければどうなるかくらい。

俺らに喋ったからって、それでお役ゴメンで口封じなんてよくあることなのに。

「会えるかもな…なあ、お前どうする?失敗した上にゲロッたのバレたらタダじゃ済まねぇと思うぞ?」

詳細を知らない医者と技師は野放しても、こいつは……。
だけど、それほど悪いヤツには見えねぇ。

「Wって裏はヤっちゃんの端くれなの、知らね?今日も痘痕娘の結婚のために店1コぶっ飛ばしたイカレ外道だぜ?お前、俺たちから離れると翌日には土左衛門だな」

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