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僕ら× 1st.

第26章 ディスポ --Shu,R

男は水に浸かりながら首を傾げる。

「土左衛門って何?耳をかじられるってこと?」

ネコ型ロボットじゃねぇよ。

「水死体って言わなきゃわかんね?」

そう教えると、今更のように慌てだす。
遅ぇ。

「え?俺、どうしたら?俺はただ、侑一朗君をイカせたかっただけなのに。…あの無垢な乳首、見たことある?引き締まってて形のいいヒップ」

「い、いや、知らねぇ…」

風呂や着替えでそんなのしょっちゅう見てるけど知らねぇ、わかんねぇ……。

「あのノンケを蹴り飛ばした時の下からの角度。例えようもなくエロくて、まだ目に焼きついてっっ。はあっ」

「……く、苦しいっ」

アルお前、すっげサービスしたみてぇだぞ?

上機嫌で戻って来たアルだったが自分のタマウラに興奮する男に、みるみる顔色を変える。

見ると、大輔も声を殺して笑っている。
と、追い討ちがやって来た。

「ああ、可愛いチ●コとタマタマだったなぁっ」

アルには悪ぃが……。
俺と大輔は笑いの堰を切り、アルに思いっきりしばき倒された。

アルに心酔してる男なんか、もう二度と相手にしたくねぇ。
こっちが笑いの拷問じゃねぇか。

結局は誰も爆発のことを知らねぇし。

まあ、W側の悪事は、小柴やリースたちが何とか暴くだろ。
そうなれば、こいつらも殺されずに済むかもな。

アルの格闘相手を大輔に任せた俺は、風呂の栓を抜いて縄を切った後、クルマから医者も連れて入り、2人と未だに眠っている1人に言い含める。

「連絡あるまで、ここに潜んでろ?食料は準備してやる。出たくなったら出てもいいけど、その場合は生命の保証はしない」

わかっているのかわからない2人は、それでもコクリと頷いた。

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