
僕ら× 1st.
第27章 牛、歩く --Mkt,Ar
***
なんだかんだと賑やかな中で、ニンジンもレンジを経て鍋の中で煮える頃、和波さんが様子を見にやって来た。
「お、いい匂いしてるな」
「和波さんも食べませんか?」
今は、彼女がサラダの盛りつけをしている。
イチが使い終わった道具を洗って、柊は相変わらずカメラマン。
「俺はもう食べたし、残ったら味見だけさせてもらおうかな。
じゃあまた、あとでね」と和波さんは出ていった。
そして、「いただっきまーす」と囲う食卓。
余計なのが2匹混じってるけど、家族みてぇでいいなぁ。
「美味いよ、花野ちゃん!サラダも!」
「うん、美味しいね!よかったぁ」
ニコニコする彼女に、先程から抱えている大きな疑問を放つ。
「なぁ、花野ちゃん。料理できるじゃねぇか?俺、びっくりだよ」
あの涙が偽物だとは思わないけど。
「え?だってね。祐一朗君がホント手際よくって、ほとんどやってくれたし。ルーは市販のを使ってるし。サラダもスライサーとハサミで切って、ドレッシングは買ったものだし。ご飯も早炊きで。……あきれてない?」
ルーやドレッシングから作らなきゃいけないとか思ってたのか?
それってわかんねぇけど、主婦プロレベルでは?
俺はそこまで彼女に要求しないぞ?
「今日はみんながしてくれたけど。私ひとりじゃモタモタして、3倍以上時間かかるよ?」
忙しけりゃ毎日、白ご飯だけでも文句は言わねぇ。
ってか、誰かが作る。
「充分だよ。こんなことで悩んでたの?」
それプラス、俺を拒否しちゃった後ろめたさか…。
すると、彼女は不思議なことを言う。
「でも、侑生君は食通だって聞いたし」
向かいで聞いていた2人も失礼にも"?"を浮かべる顔。
「そんなの誰に聞いた?」
「え?侑生君のお友だち…」
……誰だよ?
なんだかんだと賑やかな中で、ニンジンもレンジを経て鍋の中で煮える頃、和波さんが様子を見にやって来た。
「お、いい匂いしてるな」
「和波さんも食べませんか?」
今は、彼女がサラダの盛りつけをしている。
イチが使い終わった道具を洗って、柊は相変わらずカメラマン。
「俺はもう食べたし、残ったら味見だけさせてもらおうかな。
じゃあまた、あとでね」と和波さんは出ていった。
そして、「いただっきまーす」と囲う食卓。
余計なのが2匹混じってるけど、家族みてぇでいいなぁ。
「美味いよ、花野ちゃん!サラダも!」
「うん、美味しいね!よかったぁ」
ニコニコする彼女に、先程から抱えている大きな疑問を放つ。
「なぁ、花野ちゃん。料理できるじゃねぇか?俺、びっくりだよ」
あの涙が偽物だとは思わないけど。
「え?だってね。祐一朗君がホント手際よくって、ほとんどやってくれたし。ルーは市販のを使ってるし。サラダもスライサーとハサミで切って、ドレッシングは買ったものだし。ご飯も早炊きで。……あきれてない?」
ルーやドレッシングから作らなきゃいけないとか思ってたのか?
それってわかんねぇけど、主婦プロレベルでは?
俺はそこまで彼女に要求しないぞ?
「今日はみんながしてくれたけど。私ひとりじゃモタモタして、3倍以上時間かかるよ?」
忙しけりゃ毎日、白ご飯だけでも文句は言わねぇ。
ってか、誰かが作る。
「充分だよ。こんなことで悩んでたの?」
それプラス、俺を拒否しちゃった後ろめたさか…。
すると、彼女は不思議なことを言う。
「でも、侑生君は食通だって聞いたし」
向かいで聞いていた2人も失礼にも"?"を浮かべる顔。
「そんなの誰に聞いた?」
「え?侑生君のお友だち…」
……誰だよ?
