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僕ら× 1st.

第27章 牛、歩く --Mkt,Ar

「一緒に選んでほしいの、私も侑生君が気に入るの着たいし。水着、いい?」

水着!
そっか、水着!いるな!

「トランスペアレントなのがいいな」

ニシッと彼女に笑いかける。

「もうっ。侑生君のエッチ」

困ったような笑顔の、この花野も俺は大好きで。

「うん。俺、花野ちゃんのこととても好きだからエッチなの。ちゅー」

暗めの車内、彼女に抱きついて長いキスをする。

ブレザーから手を滑り込ませて、触ってもいいかな?
つつくくらいならいいかな?
こないだは、脱がすまでは触らせてくれてたし。

俺が右手を彼女の肩から左胸付近の空に、さ迷わせていると、スマホが震えだす。

「え?俺の?誰からだ?」

大輔か柊か?

彼女から離れてポケットから出してみると、イチ。

「何だよ?」と出ると。

「フロントから丸見え」

と、一言で切られた。

振り向くと、対向する駐車場につけられた車内から、リースとイチがこちらを見ていた。
てめぇら、見ようと思わなきゃ見えねぇだろうが!

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