テキストサイズ

僕ら× 1st.

第27章 牛、歩く --Mkt,Ar

「でも、最近は行ってないんだ?」

「うん。だからね、2日前に水着着てみて、焦っちゃったの」

身長そんなに伸びたっけ?
成長したって……っ!

「……花野ちゃん、ごめん。俺、やらしいこと考えた。サイズが合わないってのは、膨らんだんだ?」

じっと彼女の胸を見つめる。
柊じゃあるまいし、見ただけじゃわかんねぇけど。
触っても、それがどのアルファベットなのか俺にはわかんねぇけど。

「えっち!言わなくていいでしょ?」

俺の視線が測っていると読んだ彼女は、くるっと背を向ける。

「言いたい年頃なんだよ。そっか、ポロリしたんだ?」

「しません!」

噛みつくように振り向きながら、彼女は断言する。

「はみ出したんだろ?今、何カップなの?」

「…………!」

バシバシッと彼女から右腕を叩かれるけど、痛くも何ともねぇ。

いかん、ヨダレ出そう。

「ティッシュペーパーいる?」

ボソッと運転手が言った。
俺を読むんじゃねぇっ!

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