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僕ら× 1st.

第27章 牛、歩く --Mkt,Ar

そこへ、女性店員がニコニコと声をかけてきた。

「色で迷っておられますか?」

「はい、そうなんです」

彼女はコクンと頷く。

「お嬢さんは、イエベだから、黄色が入ったものがよくお似合いだと思います」

イエベって、何それ?
という表情をした俺に、店員は説明してくれる。

「イエローベースです。肌の色が」

「黄色ってヒヨコっぽくならね?見た目からして幼ねぇから」

似合いすぎて似合わねぇと思うんだよな。
俺が本気で心配したのに、彼女はムッと目を細める。

「まっ黄色じゃなくて、黄色がかったサーモンピンクとか。それにあまり焼けてらっしゃらないから、白の入った……これなんかどうでしょう?」

店員が用意したのは、白ベースに明るい花模様が入ったビキニだった。

「わ、可愛いっ」

「青系統なら、少し緑に傾いたターコイズとか。大人っぽくなると思います」

「そうなんだぁ。……どっちも試着してもいいですか?」

「もちろんですよ。彼氏さんは前でお待ちくださいね」

おお、"彼氏だから着替えを手伝ってあげて?"じゃねぇんだ。
当たり前か。

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