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僕ら× 1st.

第28章 カーバンクル --Ar,Kn

休憩後、二人で入る穏やかなプール。
油断すると、ほら、むくむくしてくる俺。

と、浮かぶ彼女が俺の肩をツンツンする。
振り返ると、俺の頬に彼女の指が刺さった。

「さっきから他の女のコばっかり見て!」

ぷくっと膨れた彼女は、ぷいっと顔を背けて怒りだす。

「え?ちげーよ」

「何も違わないっ!私からは目を逸らすし!あんまり喋ってくれないし!好みのコでもいたのっ?余所見しないでよっ!」

目にうっすら涙をためて彼女が、いや、ポロポロと泣き出す。

「そんなわけねぇじゃねぇか!俺は花野ちゃんだけ。これはさ、あの……」

どう説明したらいいんだ?
これは口で取り繕うよりも…。

俺はばっと彼女の手をつかんで、自分の水着の上に当てる。

花野は「え?」と、びっくりして涙を止める。
こんな状況なのに、彼女に触られてまたグンっと盛り上がる。

「わかる?俺、水着の花野ちゃんを正視するとこうなんの。今、必死に衝動を抑えてんの。会話は、ごめん。俺、余裕なくて…」

と、彼女の手が離れ俺の腰にキュっと巻きつく。
そのまま俺を抱き締めて俺の胸元で謝る彼女。

「疑ってごめんなさい。私も水着の侑生君にドキドキするよ」

花野……。
胸、当たってる……。

俺、もう我慢しなくていい?

「帰りに俺の部屋、寄ってくれる?」

そう尋ねると、コクンと頷いてくれた。

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