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僕ら× 1st.

第29章 侑生BD --Hzm,Ar

返した俺の部屋で圭は、口を開く。

「帆澄が好きなことは、妹ちゃん知らねぇんだろ?」

「そりゃ、言えないし」

「こんなに近くにいるのに、このまま彼氏に何もかも奪われていくの、辛ぇな」

「もう交際1年なんだ、とっくに奪われてるよ。でも、ファーストキスの相手は俺」

こんなのこいつに自慢したって仕方ないけれど。

「え、妹ちゃん、何て?」

「あいつは眠ってた」

あのキスをした瞬間に、この惑星が終わっていたらよかったのに。

俺は作業再開を諦めてベッドに腰掛け、圭と話す。

「そっか。それで彼女とはセックスしても、キスは避けてるんだ。俺、お前の彼女に相談されたもん」

「ふうん」

彼女彼女って言われても、今の俺はフリーだし。

「そんな特別扱いしてたら、抜け出せないぜ?」

「浸かってたいんだ」

ハニィとのキス。
それを上回る女はまだ…。

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