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ぱられるわーるど 〜fromはっぴぃえんど⁈〜

第3章 きせき〜軌跡❶〜

*Sside*

「…んっ」

目を開けると、白い天井。
そして、薬品独特の匂い。

潤「あっ、翔?大丈夫?」

俺を覗き込み、不安そうな顔でみつめてくる潤。

ああ、そうか…ここは病院か…って、赤ちゃん⁈

慌てて起き上がろうとすると肩を抑えられ、ゆっくり体をベッドにもどす。

「潤?お腹の赤ちゃんは?」

潤「赤ちゃんは大丈夫だから落ち着いて」

「よかった…」

赤ちゃんが無事だったことに胸をなでおろしていると、コンコンとノックの音がして、先生が入ってきた。

医師「気がつきましたね。お腹の痛みはどうですか?」

「今は大丈夫です」

医師「出血も見られないし、エコーでも赤ちゃんの心音をしっかり確認できたので、安心して下さい。お腹の痛みは、子宮の広がる痛みだったのでしょう」

女性の妊娠でも症状として見られらことはあるみたいだけど、やはり男だから強く症状が出たのでは?ということだった。

翔「あの、先生…。今日、事務所や両親に妊娠のことを伝えてきました。結論を言うなら、みんなから反対されました。でも、俺産みたいんです」

これから体にどんな変化が現れるのか想像もつかないし、怖いけど…。
奇跡のように授かった命を守りたいんだ。

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