道о明日に繋がる光
第14章 嵐
男に押し倒されて
あたしわ身動きができない
「颯汰くんっ、たすけて…」
押し潰されて息苦しい
はやくどいてっ
『おい、兄貴』
え、お兄さん?
『『そおたあ
おまいのだあすきな
おにいさまが
帰ってきたぞお』』
ちょ、酒臭い
『酔ってんのか、てゆか
俺の女になにしてんねん!』
『『あ、ああ?
わりぃわりい』』
やっとどいてくれた
助けるの遅いよw
お兄さんわ
乱暴に靴を脱ぎ
ふらふらで中に入る
あたしわ急いで
水を渡した
『『ん、ごめんねえ』』
「どぞ、飲んでください」
『なあ、兄貴
珍しいけどどしたよ?』
ふと颯汰くんを見る
上半身裸に
バスタオル一枚…
一気に顔が赤くなる
『『なんでもねぇよ、
少し飲みすぎた』』
『なんもねえわけないだろ(笑)
てゆかさみいっw』
そりゃそうだろう
寒いわな
二人の話を聞きながら
あたしわなぜか
端っこの方で
2人に背中を向けて
しゃがんでた
直視できません、はいο
それに気づいたのか
颯汰くんがあたしを
後ろから抱き締めた
「ちょっ///」
『雅っ(笑)暖かい』
いたずらな笑み
恥ずかしいような
悔しいような…
「か、風邪ひくよっ」
『ん、着替えてくる』
耳元で囁く
濡れた髪 シャンプーの香り
ほんっとドキドキが
落ち着かない