あまい非日常の中で
第1章 香澄?私は凛です!
いそいそとなっちゃんの足の間から抜け出して、リュックから貰ってきた原稿を取り出す。
「えーと!今回の役は!んー...エステル、ねー。星占いを生業とする少女か〜!素敵!」
その場を紛らわすために、わざと大きな声で資料を読み上げる。
「ボイスの再生条件に...キャラ設定...デザイン...あっキャラデザ可愛い!」
ペラペラと資料を見ている私を見て、なっちゃんはクククと笑う。
「怖いならはっきりそう言えばいいのに、ねぇ?“かーすみちゃん”?」
「...」
無視無視!そんなことよりお仕事!
「んで?今回のキャラもエッチなキャラ?」
「!.........なっちゃんのバカ!」