後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第8章 淫らなアフターワーク
「その知り合いって…女の子?」
「はい」
「なら、元カノとか」
「……そうですね。三つ前の、ですが」
言葉を選ばず、彼は律儀に、答える。
「…ふぅん」
というか私はなんて無意味な質問を…!
こんなこと聞く必要ないじゃない。
「だったらその子のところに戻ってあげたら?私のほうは手伝わなくていいから」
「どうしてですか?」
「どうしてって聞かれても…っ」
「──…言ったように、元々がどうであれ今はただの " 知り合い " にすぎません。先輩を優先するに決まってるじゃないですか」
「……」
私が意地を張っているとでも思ったのか
葉川くんは歯の浮くような空々しいセリフを、なだめるような声色で話す。
そんな言葉──
私がそのままを真に受けて、舞い上がるとでも?
「フ…、わかってないわね…」
「……?」
とんだ検討違いよ。
わかってる?
元カノは……確かに " もと " でしかないから
君にとって、彼女だった時の思い出なんて価値が無いのかもしれないけれど。
それでも
かつての恋人を " ただの知り合い " なんて言ってのける君の割りきった態度に、私は──