後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第8章 淫らなアフターワーク
私の口から、柄にもない高い声が出た。
身体がビクッと飛び上がらん勢いで反応する。ちょうど、尻尾を踏まれて全身の毛を逆立てる猫のように。
「…なッ…に…!?」
「肩…──こっていますね」
意識が内側に向いていたものだから、突然肩に触れられたことで反射的に驚いてしまったのだ。
危うくカッターで指を切るところ。
「…っ…急に何?…あ、ぶない…でしょう…!」
「僕が揉みますから、大人しくしてください」
「な…ッッ」
私の両肩に手を置いた葉川くんが、何の前触れもなくいきなり肩揉みを始めた。
椅子に座る私の後ろに回り込んで、私を上から押さえ付けながら──
こちら側の抗議など耳に入れない。
「しなくていい!──…ん…」
葉川くんの強引さに焦りを覚える。
でも振りほどこうとするタイミングで、背中にあてがわれた彼の親指が…ちょうど張り詰めていた筋肉を絶妙に押してくるから…
それに合わせて、不甲斐ない声が漏れてしまう。