後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第9章 詫びのしるし
でも私がすべきことは彼を牽制することじゃない。
基本的に葉川くんみたいな男は、自分の思うように相手を翻弄して楽しむタイプだ。
…どうせ今まで、女の子優勢で責められたことなんてないでしょう?
だから今は──私が君で遊んであげるから。
「──……ハァ…」
そして、その時がきた。
葉川くんの唇に隙間が──そこから、聞こえるか聞こえないかの小さな吐息が零れる。
黒メガネのフレームの奥──そこにある瞳がほんの少しの曇りを宿す。
これを待っていた。
私が厭らしく手を這わせていた場所が固さを増してボクサーパンツを押し上げてきたのも、ほぼ同時だったように思う。
これを合図に私は彼から目をそらした。
怯えたのではない。
見下ろしたソレに狙いを定めて、集中するため。
両手を使って彼のパンツをずらし、押し上げていたそれを解放した。
「……っ」
「いちおう興奮しているみたいね…。よかった」
まだ勃ちきってはいない。
それならばと…すかさず指を絡み付かせる。