テキストサイズ

後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~

第11章 かつての男




──…


「葉川くん。こっちの案も見てもらえる?」

「勿論です」


事務所に戻った私たちは、訂正箇所の検討をすませ──残りの仕事をいっきに片付けた。

これで今日は帰られる

…わけじゃなくて

時間があるうちに、私たちはコンペの準備をしないといけない。

PA(パーキングエリア)の設計案をいくつか作っていた私は、それを葉川くんに見せていた。


「これがロータリー案。歩行者動線を分離させたほうよ」

「つまり車を停めたら中心へ歩き、ここの横断歩道を使って…施設まで渡ると」

「そういうこと」


と言っても、まだ駐車場の形式を考えている段階だけれど。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ