後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第12章 変われない
「季里のことをつまらないとか思ったことない」
「……!?」
「お前と別れたのは自信がなかったから…っ」
「自信…?」
「そうだ」
啓輔の顔も赤くなっている。
一拍おいた後──彼は言葉をたたみかけた。
すっかり荒んだ( スサンダ )私の心に釘を打ち込むように。
「男に媚びないところも、嫌味がない気遣いも!…なんなら、仕事に対してマジメすぎるくらいマジメなとこにだって惚れてたし…っ」
「……!」
「中身も含めてお前はいい女だった。中学んときのあいつも…同じように言ってた」
「ウソ」
「嘘じゃない」
とても信じられないことを口にしながら、私の肩を揺すってくる。
そうよ、信じられない…。
「そんなの……違うわ」
「季里…!」
「だったら、どうして…?」
それが本当なら私はどうして啓輔にフラれたの?
過去の男たちにフラれてきた私は何だって言うのよ。